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「LIVE & CULTURE」 WEB MAGAZINE by HOT STUFF

「LIVE & CULTURE」 WEB MAGAZINE

『吹奏楽の甲子園・普門館という憧れと思い出』

みなさん、こんにちは。chordスタッフ(幸)です。

 

MONTHLY HOT STUFFやコラム「よんで きいて たべる」、その他アーティストへの取材を掲載しているchordですが、今回はコンサートとは少し違った方向で音楽にまつわるお話を書きたいと思います。

 テーマは"吹奏楽"です。

まずはタイトルにもある『普門館』について簡単に紹介します。
『普門館』は宗教法人「立正佼成会」が所有するホールで、1970年に東京都杉並区に落成。
5000人収容が可能です。

これは、東京国際フォーラムホールAや、パシフィコ横浜国立大ホールに匹敵するキャパシティです!
このキャパシティに加え、駐車場設備の広大さから吹奏楽全国大会に使用されることになります。
吹奏楽大会が普門館で行われていたのは、1972年と、その後1977年から(2005年を除く)2011年までです。
そのため、吹奏楽に関わる者は少なからず憧れる場所となり、いつからか「吹奏楽の甲子園」と呼ばれるようになったのです。
 ※現在は名古屋国際会議場センチュリーホールが全国大会会場とされています。


そして、中高6年間 吹奏楽部でPercussionをやっていた私もまた、普門館を目指す者の一人でした。
中学生の頃はなんとなくで入った部活でしたが、何を思ったのか全国大会を目指し、吹奏楽に力を入れている県内の高校に進学しました。
高校3年間はとにかくハードで、毎日が必死で正直あまり記憶にないくらいの日々でした。
このハードな3年間おかげで全国大会には2回出ることが出来ました。
(最後の1年は"三出制度"と呼ばれる、全国大会に3年連続出場した団体は4年目は大会へ参加することができないという大会規定で大会自体への参加をしていませんでした。現在この規定は廃止されたようです。)


今回、この記事のきっかけが普門館の解体にあります。
2012年に行われた調査により耐震強度不足が判明、立正佼成会では建替えも検討されていたようですが、建築基準法の規制により同規模のホールが立てられないことが分かり、今冬の解体が決定しました。

そこで、普門館を所有する宗教法人立正佼成会は吹奏楽関係者や経験者らに普門館の舞台を開放するイベント「普門館からありがとう~吹奏楽の響きたちへ~」を企画しました。

shimbun.kosei-shuppan.co.jp

舞台上で自由に楽器を吹くことができるイベントです。
(ただし、安全上の理由から大ホール客席部分への立ち入りは禁止。)
この舞台に憧れる者が全国にどれほどいるのでしょうか。
普門館の舞台床は黒いことで有名なのですが、それは舞台に立った時に顔が映えるようにとのことらしいです。
そんな黒床の舞台に自由に上がれるなんて!なんて素晴らしい企画なんでしょうか!
この企画、吹奏楽をやっていた者としては逃せない!!!ということで、行って参りました。
そこでの様子を少しご紹介します。

 

この日私は、会社から電車で方南町まで向かいました。
高校生の時はバスで行っていたので、初めて電車で普門館で行きます。ドキドキワクワクがとまりません。
丸ノ内線中野坂上で乗り換える頃には楽器を持った人がちらほらと見受けられ、さらに気持ちが高ぶります。

駅から住宅街を抜けて、歩くこと10分弱。目の前にドーーンと現れました!
外観の写真撮り忘れました。(後悔)

まずは正面の柱です。

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この時点で『うわ〜〜〜〜来た〜〜〜〜!!!!』とテンション爆上げの私。
残念ながら、一人で行ったので静かに撮ります。。
しかし、一人の姿を見た案内係りの方が柱と共に写真を撮ってくれました。

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進んでいくと、見覚えのある壁!階段!
『あ〜〜〜〜〜ここで演奏後の記念撮影したな〜〜〜〜〜』

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その先には、大きなパネルも用意されていました。

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『こちらこそ、ありがとう普門館。。』という気持ちでパシャリ。

 

さらに進み、搬入口からの入場です!
入ると記念品を渡されます。

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「割れやすいので気をつけて下さい」と渡された記念品は、なんと!普門館外壁のタイルでした!!!

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記念品をいただけたことが予想外で喜び勇み、足を進めます。
進むと通路に着工中の写真が飾られています。

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すでに来ている方の楽器の音が響く中さらに進んで行くと舞台袖です。

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楽器の音、ステージの感じ、懐かしさといろいろな気持ちが一気に蘇ります。
しばらく放心状態のままぼーっと立ち尽くし、ふと我に返って周りを見渡すと、平日の夜ですが、かなりの人がいらしてました。

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幅広い年齢の方が思い思いに楽器を吹いています。
残念ながら、私は高校卒業後は吹奏楽から離れていたので、手持ちである楽器がなく手ぶらでふらっと行ってしまいました。Percussionで色々持ち込まれている方を見ると、羨ましさを感じずにいられませんでした。
中には2世代でいらしている方も居て、長く愛されていたホールなんだということを実感しました。
また、音楽はこうして引き継がれてゆくのだと感じました。素晴らしいことですね。

 

そんなことを思い、照明の眩しさを感じながら、

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反響板に描かれているメッセージを眺め、
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※メッッセージを自由に書いていいコーナーになっていました!同じ高校のOB・OGの方々のメッセージ見つけたりしておもしろかったです!


設置されている記念スタンプを押し、

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※上手(赤色)下手(青色)の2色展開でした!

 

ステージ上のいろんなところから写真を撮り、

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楽器を持ち込まずとも、あっという間に1時間ほど経っていました。
いつまでも居たい気持ちがあり、後ろ髪引かれつつ普門館を後にしました。f:id:ys_hotstuff:20181109161612j:plain  f:id:ys_hotstuff:20181109161533j:plain

 

この素敵なイベントは今週末まで開催されています!!
吹奏楽部だった方、そうでないけど普門館の黒床に興味が湧いた方、ぜひ週末のお出かけにいかがでしょうか?


イベント詳細や注意事項などはイベント特設サイトにてご確認ください。

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

chordスタッフ(幸)